家の性能比較をしてみた

大手ハウスメーカー7社、フランチャイズ2社、愛媛県の工務店1社をゆるく比較

建築会社を選ぶ時に比べる家の性能や得意とする外観・内装、価格帯
今回は家探しで回ったハウスメーカーと愛媛県の工務店、合わせて10社の性能を比較します。
採用している耐震構造と相性のいい断熱材があるなど、家の性能を見ていくのはなかな楽しいですよ(^^)

耐震性、断熱性、通気性、防蟻、メンテナンス、他社からのネガキャン
最後の項目は主に、各ハウスメーカーが教えてくれた他社の建築方法の弱点です

住友林業

住友林業公式HPより

耐震性

ビックフレーム構法とラーメン構造
一般的な柱より5倍太いビックコラム を金属で梁と基礎に剛接合することで、 東日本大震災を上回る揺れにも、巨大地震と強い余震の繰り返しにも耐える。
巨大地震がおこると木造は筋交いを、鉄骨はブレースのゆるみを直す必要がある。この場合、直すまでに再度地震がおこることが心配。
ビックフレーム構法の場合、巨大地震でも接続箇所が緩まないのでその心配がない。
めっちゃ太い柱を強力にくっつけるから超丈夫。

断熱性

分厚い高性能グラスウールを隙間なく詰めている。アルゴンガス入りの窓で窓の断熱性もあげる。

通気性

換気システムは排気のみ機械で行う。(吸気を機械で行うとフィルターの汚れを通して空気が家の中に入ってくると考えているため)
壁に木ずれパネル・透湿防風シート・防湿気密フィルムを組み込むことで壁全体の湿気・結露対策をしている。 これはグラスウールが湿気に弱いための対策。

防蟻

シロアリは乾燥に弱い。
鉄筋コンクリートのべた基礎の間に設置する防蟻防湿フィルムで床下の乾燥状態を保つ。
家の周囲に防蟻薬剤のパイプを埋めることで、建物に薬剤処理を行っていないためシックハウス対策となる。

メンテナンス

構造躯体、外壁や屋根の防水の耐用年数は30年以上あり、初期保証も30年。
30年までに必要なメンテナンスが10年に1度の防蟻処理のみで20万円ほどを想定。一般の住宅で550万ほどかかる。教育費が必要な時期の家の大きな出費が抑えられる。

他社からのネガキャン

グラスウールを使っていない他社からは「グラスウールは湿気に弱いので10年後はボロボロになり断熱性が下がるかもしれない。」と指摘あり。そのため木ずれパネルや 透湿防風シート・防湿気密フィルム により壁の湿気対策を万全にしている。
致命的なネガキャンはなかった。個人的には公式HPが全体的に遅いのが一番ネガティブイメージ。

三井ホーム

三井ホーム公式HPより

耐震性

プレミアム・モノコック構法
2×6工法に加え、強固なべた基礎のマットスラブ、構造体力を高くする屋根のダブルシールドパネル、ハイレベルな「対衝撃性」「耐火性」「遮音性」「防水性」を備えた外壁ブロック・アンド・シームレスウォールで建物を守る。
実証実験では東日本大震災を超える衝撃と、震度7の地震に60回に耐えている。
めっちゃ強いパネルで部屋ごとにおおって地震の衝撃に耐える。

断熱性

外壁の枠組みに2×6材を使用することで140㎜のロックウールを充填。優れた断熱性能をもつダブルシールドパネルを屋根に使うことで、屋根そのもので日射熱を遮断し、断熱性能を上げている。アルゴンガス入りの窓を使用。

通気性

全館空調システムを採用。建物のすみずみまで温度差の少ないきれいな空気で満たしてくれるため、かなり快適かつ健康。

防蟻

床下全面をコンクリートで覆うマットスラブがシロアリの侵入を防ぎ、1階床土台に防腐・防蟻処理をおこなう。基礎換気スペーサーを設置することで床下を均一な換気状態に保つことでシロアリを防ぐ。

メンテナンス

住友林業と同様、各部の耐用年数は30年以上。初期保証も30年。30年までに必要なものも10年に一度の防蟻処理のみ。

他社からのネガキャン

全館空調は機械を家の内部に取り込むため故障が一番怖い。またエアコンの性能が上がった時に対応しにくい。
2×4・2×6工法は北欧由来で湿気に弱い工法のため日本には向いていない。湿気対策になる全館空調を、快適性につなげている。
全館空調、換気システムはダクトとフィルターに汚れが溜まるため清掃の手間と、汚れたフィルター・ダクトを通して空気が室内に入ってくる点も気になる。

一条工務店

一条工務店公式HPより

耐震性

2×6のツインモノコック構造
壁・床・天井を強力に結びつけた箱型の構造で地震の外圧を面で受け止め、力を分散させ高い耐震性能を実現。建物の強度を支える耐力壁をバランスよく配置することで耐震性を上げている。

断熱性

断熱性能では一条工務店が群を抜いている。
断熱性がグラスウールの1.2倍の高性能ウレタンフォームを外壁・天井・床全てのパネルに備えている。窓は3層の中空層があり、内外側が樹脂サッシであるため外気温の影響を受けにくくしている。
とにかく断熱性が高い素材を工場で隈なく詰め込むため、断熱性は断トツ

通気性

全熱交換換気システムロスガード90を採用。換気による熱逃げを防ぐため室内の快適さが維持できる。フィルターで花粉やPM2.5もカットできるため空気がきれい。

防蟻

特殊な機械で構造材・断熱材に薬剤を加圧注入。
効果は75年持続する。

メンテナンス

断熱材のウレタンフォームは湿気に強く、外壁のタイルは焼き物の強さがあるので耐久性が高い。しかし公式HPでは耐用年数の記載を見つけられず。
初期保証は30年。必要メンテナンスは不明(10年15年20年の無償点検で判断される)点検回数が他社より少ないのも特徴。

他社からのネガキャン

ウレタンフォームは熱に弱くシロアリの好物であるため新築当初は高い断熱性を誇るが数年後にどうなるかは未知数。
ただし熱交換換気システムで温度管理対策を行っている。また断熱材にも防蟻処理を施すことで対応。
換気システムで機械を家に組み込んでいることによる故障への不安、フィルターのメンテナンス、汚れたフィルターを通しての換気が気になる。

ダイワハウス

ダイワハウス公式HPより

耐震性

3本一体のトリプルコンバインドシステムにより、骨格である軸組で縦の力、ふたつのパネルフレームにより横の力を受け止める。グレードの高い家には地震エネルギーを効果的に吸収し、建物の揺れを早く収束させるΣ型デバイスを設置。

断熱性

断熱材はグラスウールだが高気密グラスウールのため水がかかっても内部までほとんどしみ込まない高い防水性を備える。断熱材を柱の外側に施し構造体を覆う外張り断熱工法を採用することで外気の影響を抑える。また外壁・天井・床にも断熱材を施すことで高気密化をはかる。

通気性

24時間換気システムと空気清浄装置を設置。花粉もPM2.5も除去するので室内の空気をいつも健やかに保てる。

防蟻

防蟻シートを採用した安全性の高い防蟻対策 。
鉄骨は骨組みがシロアリ被害にあうことがないため、防蟻対策に関する説明に力が入っていない印象。

メンテナンス

構造躯体・防水に関する初期保証は30年。防蟻は初期保証10年(有料メンテナンス工事により都度60年まで延長)
住宅設備機器も初期保証10年

他社からのネガキャン

壁内の結露が心配な鉄骨でグラスウールを使用しているのが、高気密グラスウールの性能自体が水がしみ込みにくい。
建物より会社について、熊本地震で2棟倒壊したことや2019年4月に建築基準法違反の可能性がある住宅が全国に2000棟あるとした発表など、定期的に不安なことがおこっていることが心配。
あとやっぱり換気システムが心配

積水ハウス

積水ハウス公式HPより

耐震性

高い強度と圧倒的設計自由度を兼ねそろえたダイナミックフレーム・システムに地震動エネルギー吸収システム「シーカス」を合わせることで、安全性を高める。

断熱性

公式HPでは記載を見つけられなかったが、主に使っている断熱材はグラスウールらしい。一部高性能グラスウールとロックウール等を使用している。(別のブログさんでは壁にもロック―ウールを充填していたとあるのでどうだろう?地域によって異なるのかもしれない。)
天井・壁・床・窓の各部位に適切な断熱加工を施し、小さな熱の出入りも見逃さない「ぐるりん断熱」により室内の温度のムラが少ない住まいを実現している。

通気性

全館空調・全館調湿、熱交換換気、自然換気の3つから選べる。家族の暮らしに合わせられる。

防蟻

薬剤を土壌に散布。必要箇所には非有機リン系木部処理剤により浸漬処理。定期点検の床下チェックはロボットを使い、くまなく点検してくれる。

メンテナンス

構造躯体・防水については初期保証30年。
タフクリア30を施した外壁は塗り替えが30年不要。

他社からのネガキャン

木造のシャーウッドの外壁ベルバーンについて、外壁性能としての陶器は素晴らしいが、重さが出るため地震が起きた時に基礎や建物本体への衝撃が大きくなる。
布基礎を採用しているが、べた基礎と比較すると線で支える構造のため地盤への負荷が大きくなる。

セキスイハイム

セキスイハイム公式HPより

耐震性

太くて頑丈な柱と梁を工場で強固に接合したボックスラーメン構造により、シェルターのように頑丈な建物になる。
中小程度の地震に対しては高い強度を誇る構成の外壁が建物の揺れを軽減し、損傷を抑える。

断熱性

使用している断熱材は細繊維グラスウール。工場生産のためむらなく正確かつ隅々まで施工できる。また床ではなく基礎断熱を行っているため安定した床下温度を室内に取り込むことができる。

通気性

高性能換気システムを採用。汚れた外気が入りにくい高気密の家に加え、室内で汚れた空気を確実に排出し、浄化した外気を取り込むことで理想的な換気が行える。

防蟻

公式HPでは不明。木造については材料を乾燥させ防腐・防蟻処理をしている。

メンテナンス

保証が強い構造躯体・防水に加え磁器タイル外壁の初期保証が30年。60年間無償点検をしてくれる。
鉄骨は錆に強い高耐食メッキで140年耐える。屋根にはステンレス、庇材にはアルミ素材を採用しメンテナンスの手間(周期)を削減。磁器タイルならば塗り替えは不要、磁器タイル以外の外壁も高耐久なものあり。

他社からのネガキャン

断熱材のグラスウールと換気システムが心配。

パナソニックホームズ

パナソニックホームズ公式HPより

耐震性

硬さと伸びの良さを兼ねそろえた新剛材を使うことで従来に比べてエネルギー吸収能力が150%アップし、建物のゆがみや損傷を抑える。
一般住宅に高層ビル建築で使われている座屈拘束技術を採用することで地震による圧縮の力にも曲がらないブレースを実現。ブレースが伸び切ってたわんでしまう恐れのないアタックフレームは、大きな地震後も安定した強度を保つ。
建物と基礎の接合は業界トップクラスの太さを誇るアンカーボルトで緊結。基礎は強靭な鉄筋コンクリート布基礎 を採用。

断熱性

家全体を高性能断熱材(グラスウール:公式HP情報ではない)で包み込みながら地熱を上手に活用する。

通気性

床下空間の安定した温度を利用した地熱活用と、チリや埃が床下で進化する作用を利用した空気浄化を備える高性能フィルターを採用した換気システム。さらに全館空調を加え快適な空間を実現。壁には稚内珪藻土を使用し湿度をコントロール。

防蟻

土間コンクリートの下に防蟻・除湿シートを設置することで湿気を遮断。散布形式より効果は長く、人体への心配も少ない。

メンテナンス

キラッテックタイルは紫外線による影響をほぼ受けないためタイル本体と目地部分のメンテナンスは60年不要。鉄骨と基礎の耐久年数も60年。屋根とバルコニーシートの防水は30年で要メンテナンス。
構造部分の初期保証は20年、防水は15年と短め。点検とメンテナンスを繰り返すことで他社と同様の60年まで保証期間が延びる。
25年目点検から有償

他社からのネガキャン

湿気に弱いグラスウールと結露しやすい鉄骨の相性が心配だが、その対策として全館空調と通気システムがある。ただし機械系を家に組み込む不安が残る。
また布基礎が地盤にかける負担も気になる。

アイフルホーム

アイフルホーム公式HPより

耐震性

構造材、接合部、床を地震に強くしていることに加え、地震エネルギーの吸収性能が高い「粘弾性体」で家全体を包み込む。建物全体でダンパーの役割をはたすことで、繰り返しの地震に強くなっている。

断熱性

断熱材はグラスウールかフェノールフォーム。断熱材を含んだパネルで家全体を包み込む。
窓の断熱はグレードによってガス入りのトリプルガラスから複層ガラスと異なる。

通気性

グレードにより熱交換機能やPM2.5対応等機能がついている換気システムをつけれる。

防蟻

土台の材木に薬剤を加圧注入処理

メンテナンス

初期保証は10年、有料点検・有料メンテナンス実施で30年まで延長。20年目から有料点検。
屋根や基礎の耐久性の具体的な年数は記載がないが、外観の変化は30年以上もつとのこと。
外壁は目地の補修が15年に1度。塗装が30年に一度必要。外壁の補修年数もグレードによって異なる。

他社からのネガキャン

工務店はグレードや仕様を上げていくと、結局は大手並みに高くなることもありる。

ユニバーサルホーム

ユニバーサルホーム公式HPより

耐震性

構造の中でもっとも重要な接合部には、鋼板と12mmのボルト・ドリフトピンを使用。地震などの強力なエネルギーに対しても断面欠損を最小限に抑えられる。
また地熱床システム(地面と床下の間に砂利を敷き詰める)で振動を吸収する。
オプションで制振装置を設置することもできる。

断熱性

断熱材は発泡ウレタン

通気性

換気システムは排気のみ機械。オプションで全館空調をつけられる

防蟻

床下が密閉されているのでシロアリが侵入できない。土壌に薬剤を散布する。

メンテナンス

初期保証は10年、有償点検と有料メンテナンスで30年まで延長できる。
防蟻は5年保証の5年おきに再処理が必要

他社からのネガキャン

吹き付けウレタンフォームはムラが出るので、現場の人の腕にかかっている。

新日本建設

新日本建設公式HPより

耐震性

耐震等級3を取得。
柱と柱の間に木材をクロスして取り付け、建物の揺れ・ねじれを防ぐ耐震工法と無垢の厚板を用いた根太レス工法により基準の床の2.8倍の強度を備える。

断熱性

断熱材はセルロースファイバー。窓はトリプルガラスを採用。

通気性

愛媛県内の気候風土に合わせた通風をシミュレーションし、設計されている。

防蟻

効果が長持ちして、食品としても使用されるホウ酸を使用するので人体にも安心。

メンテナンス

無料点検は10年目まで。15年目からは有償点検。創業20年以上だが構造・雨漏りなどの補修案件は一度もない。

他社からのネガキャン

新日本建設本社の柱の色が色あせてきている。

家の性能比較ざっくりまとめ

  • パネル工法(2×4、2×6)は湿気に弱いため、採用している会社は全館空調・換気しシステムに力を入れている
  • グラスウールは湿気に弱いため、使っている会社は湿度対策をしている
  • 大手ハウスメーカーと工務店(フランチャイズ含む)の性能差は耐震性とメンテナンス面で顕著

まとめてみると、日本は湿気が多い気候の上に地震大国なので家を建てるの向いてない気がします。
そんな環境でも各ハウスメーカーや工務店は長持ちする家を建てる努力をしていて、それぞれの方法・材料に一長一短がでてくる。そしてデメリットの部分を補う方法を考える。
パネル工法の家が全館空調や換気システムに力を入れているのがその典型ですね。

また価格差も大きい分、大手ハウスメーカーと工務店の間に耐震性とメンテナンス面で大きな差を感じました。
耐震性については巨大地震が起こった際、耐震等級3を取得している家ならば倒壊する可能性は低いです。熊本地震の時、耐震等級3の家で倒壊したものはないそうです。そのため大手ハウスメーカーは耐震性にこだわりすぎているのではという意見もあります。
しかし倒壊はしませんが、その後住み続けられるという面では、繰り返しの地震に強い大手ハウスメーカーの家が安心だと思います。
大災害が起こったときに避難所生活を避けたい場合は、そういった面も検討してみるのも良いかもしれません。

またメンテナンスについては、保証期間で顕著に差がでています。
これは長期保証できるという大手の強みでもあり、使っている素材の耐久性も高い証拠です。
大手ハウスメーカーの価格が高いのは広告費がかかっているから、モデルハウスの維持費があるからという理由も確かにありますが、研究開発費もあります。
良いものを長く使いたい派の人は、外壁や基礎などの材料の特性・耐久性にこだわってもいいかもしれませんね。

住友林業と契約して、大手ハウスメーカーの回し者みたいなまとめになってしまいましたが、「安い」という価値は絶対的な魅力だと思っています。
家にかけるコストを抑えれば抑えるほど、教育費や家族の娯楽、自分の趣味にかけられるお金が増えていきます。
無理なく家を購入することができれば働く時間も増やさなくていいので、自由な時間も増えますしね。

家を買う時は「何を重要視するか、人生で何を優先したいか」を考え、色々な項目を比較すると思います。
この記事がその時の一助になれば幸いです(^^)